旅行業界の高齢者を取り込む施策とは?

旅行業界の高齢者を取り込む施策とは?

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新たな顧客層として着目されたのは、高齢者です。その需要を掘り起こそうとする各社の動向を見てみましょう。

 

旅行業界の高齢者を取り込む施策とは?

 

JTBの新たな着眼点

 

70歳代……ひいては高齢者の旅。そこには、「不安」や「悩み」もあるでしょう。そこに目をつけて新発売されたのが、「JTBロイヤルロード銀座」の国内旅行商品「ゆとり紀行」です。例えばツアーでは、寝起きがしやすいベッドのある洋室や和洋室を確約したり、食事は椅子席、コースでも歩行時間をなるべく短くするなどで、高齢者の不安を取り除くような内容となっています。

 

また、全コースで一人での参加も可能にし、今まで旅行に足踏みしていた高齢者の取り込みも狙っています。

 

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らくらく極楽

 

JTBの他にも、近畿日本ツーリストでも高齢者に配慮した商品が売り出されています。「シニアに優しい旅」をテーマに、食事内容に配慮したプラン(柔らかい食事やアレルギー対応、塩分控えめ等)を盛り込んだり、エレベーターに近い部屋や車いすの貸し出し等、様々な要望に応える商品への取り組みに熱心です。

 

高齢者向け旅行商品として、歩行距離の短い「ゆったり旅」をテーマとした商品を造成しているのはクラブツーリズムです。やはり食事には椅子席を用意し、「らく」「らくらく」「極楽」の三段階で「ゆったり度」を設定して、事前に歩行距離や階段の有無を決める事ができます。また、杖を使った移動が苦ではないかどうかの目安も示しています。

 

ゆとりある旅

 

これまでのように、一泊二泊で忙しなく観光名所を巡るのではなく、シニア層向けに、一か所に腰を据えて、じっくりとその土地を楽しめる商品が人気を博しています。

 

JTBグループでは「JTBのロングバカンス」を用意しており、これは長く滞在すればするほど割安になるのが特徴です。「京都・大阪」に4〜9泊する都市型長期滞在プランがあり、北海道・沖縄・信州などにも、長期滞在するプランが販売されています。

 

長期滞在型旅行を呼びかけているのは、旅行会社だけではありません。温泉組合や、地域の観光振興団体なども、この取り組みに熱心です。「長期滞在.com」というサイトでは、信州発国内長期滞在旅行の提案として、信州は湯田中温泉を中心とした、長期滞在ができる宿泊施設の情報をコンテンツとして掲載しています。

 

また、北海道観光振興機構では、道内の対象宿泊施設に五連泊以上の宿泊可能な、モニターツアー参加者を募っています。



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